同じ用量でも、ある人には効かず、別の人には重い副作用(致死的なものを含む)が出る。原因の一部は薬物代謝酵素・HLAの遺伝子多型。事前に1回調べておけば、生涯のあらゆる該当処方で「減量・代替を」と先回りできるのに、実際は副作用が出てから、または薬ごとに後手で調べている。
日本も個別の検査は保険適用が進む——チオプリン前のNUDT15(東アジア人特異的・日本人研究者が同定)、イリノテカン前のUGT1A1、カルバマゼピン前のHLA等。だが「一度測って生涯持ち歩き、該当薬が出るたび自動警告する」携帯可能な記録=パスポートが無い。結果が薬・科ごとに分散し、カルテに横断的な警告連携も無い。CYP2C19の低代謝者は日本人で約2割(白人は数%)でクロピドグレル・PPIに直結。楔=保険適用かつ日本人に効くペア(NUDT15・UGT1A1・CYP2C19)に絞ること。
医学=薬理学の中核(代謝酵素・HLA・薬物動態)で「警告すべきペア」を線引き。エンジニア=遺伝子型→表現型→処方リスクを判定するルールエンジンと、生涯ポータブルな記録・処方前アラート。トレーダー=遺伝子型から副作用・無効の確率を見積もり、検査する価値が高い人・薬を最適化(連続的リスク評価)。最小の楔は1つの病院/薬局と組み、保険適用済みの高エビデンス・日本人向けペアに絞って「副作用回避・処方変更率」を実証すること。