施設HDは週3回・1回4時間の通院を一生続ける生活で、QOLと就労を大きく削る。PDは自宅で行え残腎機能を保護しやすく、通院は月1〜2回、災害・感染流行で施設が止まっても在宅で継続できる。香港は国家方針でコストと通院負担を同時に下げた。
在宅透析(PD+在宅HD)は全透析患者のわずか3.2%、PD患者は約1万531人(2022年)と先進国で最低水準。なぜ空白か——①外来HDの診療報酬が透析クリニックの経営を支えHDベッドを埋めるほど儲かる構造、②PD指導医・看護師の偏在、③腹膜炎・被嚢性腹膜硬化症(EPS)への懸念、④透析液の配送・在庫・廃棄の生活負担、⑤患者・家族の不安。だが「やれば回る」ことは香港が実証済み。勝ち筋はPD導入の意思決定支援+在宅遠隔モニタリング(排液の濁り=腹膜炎の早期検知・除水・体重・血圧)+看護師の遠隔伴走+透析液ロジを施設と一気通貫で支えること。
医学=PD適応・腹膜炎/EPSリスク・残腎機能判断の理解。エンジニア=排液モニタリング(濁度センサ/排液写真AI)+遠隔ダッシュボード+透析液ロジ管理。トレーダー=HD vs PDの生涯コストとQALYで価値を定量化。最小の楔は1つの腎臓内科と組み「PD新規導入数・90日離脱率・腹膜炎発生率」をKPIに在宅伴走を実証すること。