高血圧の本丸は測定ではなく治療慣性(clinical inertia)。血圧が高くても薬が増量・変更されず放置される。3か月に1回の外来では目標(診察室<130/80、家庭<125/75)まで詰め切る前に時間切れになる。毎日の家庭血圧を遠隔チームが見て、医師と薬を段階調整し到達を確認する閉ループが効く。
日本は家庭血圧文化が定着(オムロン等で計測器は普及)し、JSH2019も家庭血圧を重視。なのに「測った値を遠隔チームが見て薬を目標まで調整するvalue-basedプログラム」はほぼ無い。CureApp HTという承認DTxはあるが、生活習慣是正の行動アプリ(処方は一定期間・降圧は中等度)で、接続型血圧計+医師の薬剤調整を回す遠隔管理とは別物。測定インフラがある分、「目標到達まで詰める運用」に勝ち筋。
血圧トレンド・服薬・目標到達率のダッシュボードはエンジニアのHiroが作りやすく、可視化が価値の核。トレーダー的なKPI設計(到達率・離脱率・コスト)とも相性が良く、医学生として降圧薬の調整ロジックと治療慣性の現場を理解しているのが強み。最小の楔は、まず非医療機器の「家庭血圧の見える化+受診勧奨」を一つの健保・自治体に納め、医師連携でtreat-to-targetへ広げること。