高齢者は複数科から薬を足され続け、多剤併用がADE・転倒・認知機能低下・服薬アドヒアランス低下・残薬を生む。だが現場には「どの薬を・なぜやめてよいか」を基準に照らして点ごとに提示する道具がないため、忙しい外来・病棟では減薬の判断が後回しになる。
日本は世界最高齢で多剤併用が深刻。厚労省は「高齢者の医薬品適正使用の指針」を整備し、診療報酬にも薬剤総合評価調整加算を用意済み。ところがこの加算は"算定率1割以下"の施設が約95%——制度はあるのに現場で回す道具(処方を読み、基準で減薬候補を出すCDS)が無いため使われていない。指針+Beers+STOPP-Jをエンジンに、電子カルテ/レセプト/お薬手帳と繋いで「やめられる薬・代替・減量手順」を提示するレイヤーは明確な空白。
医学生(高齢者の多剤処方を実習で目撃する当事者性+薬理の素地)×エンジニア(基準ルールエンジン・服薬リストの構造化・抗コリン負荷/相互作用スコアの可視化)×トレーダー(薄い加算を補う多施設SaaS収益設計)。可視化が強く効く(服薬リスト→減薬候補→負荷スコアのビフォーアフター)。最小の楔は在宅医/薬局を1つと組み、指針+STOPP-Jで"減薬候補の提示数→実際の中止数→残薬・転倒"を追って改善を見せること。診断と処方変更は医師が担う前提を崩さない。