大腸がんはがん死の上位だが、早期発見できれば治癒率が高い"防げるがん"の代表。だが大腸内視鏡は侵襲・前処置・予約の壁が高く、便潜血は安いのに「受けない」「陽性でも放置」で取りこぼす。検査自体を在宅・無侵襲に寄せ、脱落しがちな層を拾い上げる。
日本の対策型検診は便潜血(免疫法 FIT/iFOBT)が標準で、精度も費用対効果も世界トップクラス。だから「便DNA検査を輸入する」筋は弱く、真の律速は別にある。①便潜血の受診率が約4割前後と低い、②陽性者のうち大腸内視鏡まで到達するのは約7割弱=「陽性なのに内視鏡に行かない脱落」が毎年大量に出ている。空白は"検査の発明"でなく、陽性後に内視鏡へ確実に繋ぐ導線(受診勧奨・予約・脱落防止)。優秀な入口(FIT)があるからこそ出口の取りこぼしが際立つ。
ここは「検査」でなく「導線の最適化」=エンジニア/トレーダー的な問題。FIT結果データ連携→陽性者を抽出→近隣の内視鏡実施施設の空き枠と需給をマッチング→予約代行→前処置リマインド→受診完了までナッジで脱落を防ぐ、を非医療機器オーケストレーション層として作る。医学生として消化器がん検診の文脈を語れる。最小の楔は一つの自治体 or 健保の大腸がん検診で、便潜血陽性者の"内視鏡受診率"を引き上げるパッケージを納め、フォロー率の改善という硬い数字で示すこと。