AFは心原性脳塞栓(重症化しやすい脳梗塞)の主因の一つ。だが発作性・無症候が多く、症状が出る前は気づかない。見つけて抗凝固薬を入れれば脳梗塞リスクを下げられるのに、「見つからない」まま初回の脳梗塞で発覚することが多い。早く拾って高リスク者に抗凝固を——これが防げる脳梗塞の核心。
日本の研究では75歳以上の5.2%に無症候AF、発作性AFの約4割が無症候。Apple WatchのECGは2021年承認済みだが高齢者ほど着けていない。最大の穴は拾った後——健診で新規に見つけたAFのうち初年度に抗凝固が入ったのは約37%。「30秒ECG→確定診断→リスク評価→抗凝固→追跡」という組織的パスウェイが無い。デバイスでなく"導線"が空白で、健診・皆保険・薬局網と噛み合う。
脈波・ECGの時系列信号処理はエンジニア/トレーダー的な解析と相性が良く、脈間隔やAF burdenの可視化もしやすい。医学生として循環器・脳卒中の文脈を語れる。読影は循環器医と連携し、まず「高リスク高齢者×薬局/健診」の1セグメントで、30秒ECG→陽性者を確定診断・抗凝固へ繋ぎ受診脱落をナッジで防ぐ非医療機器のオーケストレーション層から始める。